一級建築士ってそんなにすごいの?知られざる魅力と役割

  • 一級建築士のすごいところとは?
  • 資格難易度はどのくらい?
  • 社会にどんな貢献をしているか知りたい!

今回はこのような声にお応えします。

建築の最難関資格である一級建築士。実際に建築に関わる人の多くが受験し、知名度もあります。

暮らしに直結する資格で、身近に感じることもありますね。

今回はそんな一級建築士の魅力や社会に対する影響力・難易度についてまとめます。

目次

一級建築士の魅力

何となくすごいというイメージがある資格ですが、実際はどのような魅力があるのでしょうか?

一級建築士の魅力を4つ紹介します。

設計できる規模に制限がない

一級建築士と類似の資格に二級建築士や木造建築士があります。違いは設計できる建物の規模にあります。

例えば、二級建築士は4階以上の建物は設計できないことになっています。

大型のプロジェクトに携わったり他社と協力する際など、仕事の幅に制限がない点は一級建築士の特権といえます。

設計図面に名前が残る

建築物の設計図面には必ず携わった建築士の名前を記入することになっています。

自分の名前が設計図面に残ることは、設計者にとって誇らしいことでもあります。

実際に建物が完成したときは、より一層達成感とやりがいを感じますね。

転職先に困らない

一級建築士資格をもっていると社会的な信頼度が高いため、建築に関係する仕事であれば幅広く活躍できます。

設計事務所・ハウスメーカー・デベロッパー・官公庁や地方自治体の公務員・大学などの研究機関などがあります。

一定の実務経験がなければ取れない資格でもあるので、採用側も積極的に採用したい人材といえます。

知識の幅が広い

建築はデザインと実用性を求められることから総合芸術といわれます。

特に、実用性を求められるのは他の芸術にはないポイントです。

建築が総合芸術といわれる理由

  • デザインの美的感覚が必要
  • 構造や設備の技術的な知識が必要
  • 住む人・使う人の利便性への配慮が求められる
  • 美術や音響など他の芸術との融合することがある
  • 建築に関する枠組みとなる法律を熟知していなければいけない
  • 宗教や時代の流れが色濃く反映され未来に残るメッセージ性がある

建築設計をするには、これらの知識を身につけて実践していくことが大事です。

例えば、美術館を設計することになったら、実際に建物を見に行ったり、芸術に触れたりすることもあります。

建築の知識ばかり知っていても、魅力的な建物はできないのですね。

社会に対する影響力

世の中の建築は全て建築士が設計しています。

建築を通して、都市や地域のまちづくりの貢献、災害復興や防災への貢献、地球温暖化防止に向けた取り組みなどに影響を与えています。

都市や地域のまちづくり

まちのシンボルとなる建物を建てたり、都市部に憩いの場となるテラスを作ったりと、まちづくりに貢献できます。

人を呼び込む力が建築にはありますね。

一方で地域の特色を活かしつつ、美しい景観を保つように建築を設計することもあります。

例えば、京都の街並みは設計者の配慮や条例などによって成り立っています。

災害復興や防災

建築士は、命や財産を守るための防災意識を高めるのも大事な役割です。

自身の多い日本にとっては欠かせませんね。

例えば病院や官公庁など重要機関は免震構造とするなど地震に強い設計が求められます。

避難所や役所など、公共性の高い建築ほど人々に与える影響は大きくなります。

環境に対する配慮

建築業界では建設時から運用、解体までに発生する二酸化炭素排出量を削減しようとする動きが活発です。

エネルギー効率の高い設備を使用したり、リサイクルされた建設資材を用いたりと多くの工夫があります。

近年ではZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)といって年間のエネルギー収支をゼロにすることを目指した、環境にやさしい建物も誕生しています。

建築士の人数

全国の一級建築士の登録者数はおよそ38万人です。(令和7年時点)

ちなみに、医師の数が34万人で歯科医師まで含めると44万人です。

医師より多く、歯科医師を含めた医師の人数よりは少ないことになりますね。

一級建築士全体に占める年齢別の割合(国土交通省による調査)
60歳以上約43%
50代約25%
40代約21%
30代約10%
20代約1%

資格取得者の高齢化が大きな問題です。今後、若い設計者が経験を積んで増えていくことが望まれています

20代、30代のうちに資格を取得することで価値も上がります。

一級建築士の難易度

合格率の低さと学習時間の多さから難関資格とされています。

資格取得の偏差値はいくつかのウェブページを見ると65前後になっていますね。

一級建築士試験の難易度と概要

合格率約10%
必要学習時間700〜1500時間
試験内容一次:学科試験(マークシート)
二次:実技試験(設計製図)
受験資格あり

一級建築士の難しい点と易しい点をまとめます。

難しい点
  • 大学の卒業や実務経験などの受験資格がある
  • 合格率が10%程度
  • 二次試験に設計製図試験がありセンスも求められる
易しい点
  • 学習時間が最低700時間程度で他の難関資格と比較すると少ない
  • 独学も可能
  • 何度でも挑戦できる

まとめ

いかがでしたか?

今回は一級建築士の魅力や役割についてまとめました。

専門的な知識も併せ持ちながら、生活に直結する重要な役割がありますね。

今後資格を取ろうとしている人や建築の仕事に興味がある人は参考にしてください!

最後までご覧いただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

建築設計事務所に4年以上勤務し、培った知識や経験を実体験に基づき分かりやすく発信していきます。「楽しく安全な暮らしがしたい」「建築士の資格を取得したい」そんな想いを持つ人たちの助けになれるよう、ブログを運営しています。【保有資格:一級建築士】

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